「胃 炎」
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胃炎とは
 急性または慢性の胃粘膜の炎症を指します。

原因及び頻度

 アルコールの摂取も含め多くの因子が急性胃炎の原因となります。薬剤(アスピリンや非ステロイド系抗炎症薬、副腎皮質ステロイド、代謝拮抗薬)、毒物の飲用(DDT、アンモニア、水銀、四塩化炭素)、腐食剤の飲用、外傷、熱傷、内毒素などがその因子です。慢性胃炎は消化性潰瘍、腎疾患、アルコール性肝硬変、潰瘍性大腸炎、糖尿病でも生じます。非ステロイド系抗炎症薬の常用、放射線治療、遺伝、食事、長期の感情的ストレスや胃切除もまた慢性胃炎の因子となります。B型慢性胃炎はヘリコバクターピロリ菌の感染が原因となります。またアルコールの乱用者においては発生率が5倍になると言われています。

病態生理

 急性胃炎では、胃粘膜は塩酸や他の刺激として働く素因によってびらんをつくります。びらんは水素イオンの逆拡散や粘膜の虚血によって起こり、顆粒層を障害し粘膜下組織の出血と炎症をきたします。刺激が除去されれば自然に寛解します。
 慢性胃炎は形質球と白血球の固有層への炎症性浸潤にはじまります。表層の上皮細胞が扁平になり、懐死性になると表層性胃炎と呼ばれます。萎縮性胃炎では形質球と白血球が胃や腺内部にも浸潤し、粘膜が薄くなり、粘膜筋板が肥大して腺は萎縮します。胃萎縮では化生をきたして胃底腺は壁細胞と主細胞を失い、粘膜は菲薄となり炎症反応に乏しく、腺が著しく喪失してしまいます。慢性胃炎が胃底部に及んでいるものをA型、いくらかは胃底部にも及んではいるが主として幽門洞の範囲のものをB型と言います。

臨床症状

1、急性胃炎
 消化不良・早期の満腹感・食欲不振・体重の減少・痙れん・吐き気・吐血・下血・全身倦怠が起こります。
2、慢性胃炎
 しばしば無症状です。消化不良・鼓脹・下痢・脂肪性の食事に対する不耐性・制酸薬は無効です。


合併症

 胃の萎縮があるとしばしば悪性貧血をきたします。胃疾患を治療しないと閉塞や穿孔、腹膜炎をきたします。化生があると胃ガンになりやすいと言われています。